【活動報告】第66回哲学カフェ×ミュージアム「陰謀論とは何か?」2024/1/21

1/21(日)にFactory Art Museum Toyama において「陰謀論とは何か?」をテーマとして哲学カフェを開催しました。

現地5名、オンライン参加1名での開催となりました。雨降る一日でしたが、現地の参加者に恵まれました。

能登半島での震災が起こってから初めての哲学カフェの開催になりました。多かれ少なかれ、それぞれ被災者の一面もありますので、最初はそれぞれの状況報告を聴くことから始めました。

その後に、陰謀論についての素朴な感想と意見を話し合うことから始めました。今日の主要テーマを「陰謀論は荒唐無稽だけれども、陰謀は実在する」と設定するつもりでしたが、早々にその点を指摘してくださる方がいて、進行役の都合としては非常に進めやすい哲学カフェの立ち上がりとなりました。

今回はカール・ポパー『開かれた社会とその敵』における陰謀論の定義を紹介して、その核にある反証可能性の概念について説明しました。反証可能性とは、仮説は常に批判に開かれていて、反証されたらその仮説は放棄することを指していますが、それが科学の営みの本質とされています。

ポパーによると陰謀は実在するが、そのプロジェクトの規模が大きいためにめったに成功しないとされています。しかし、陰謀が実在することは間違いないので、陰謀を暴くアプローチとしては無知学の成果を紹介しました。ナオミ・オレスケスの『懐疑の商人』の仕事が有名ですが、地球温暖化懐疑論は石油化学企業によってつくられたものであることが近年広く知られるようになりました。

しかし、その証明は困難なので、陰謀を暴くことと陰謀論を語ることの区別はとても難しいわけです。信念をもとに行動することが重要ですが、常に反証可能性に開かれていることが前提になるといった考えになると見解を示しました。

最後に、身内が陰謀論にはまったらどう対応しますか?という問いを投げかけましたが、深入りしないというのが共通見解のようでした。近年はコロナ禍におけるワクチン接種の問題がありましたので、その時の経験をもとに考えを深めていました。

私は、カント哲学が今もなお有効だと考えています。ポパーもカント哲学に大いに依拠しています。その点次回の哲学カフェで深めていくつもりです。

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