日付/時間
Date(s) - 2025年5月18日
1:00 PM - 4:00 PM
カテゴリー
2025年哲学カフェ 年間テーマ:「私たちは日本人としてどう生きるべきか?」
現代世界において、日本を取り巻く状況はかつてないほど複雑で不安定です。
西洋社会ではポピュリズムが台頭し、
その背後には「西洋の自死」とも言える深刻な自己懐疑が見え隠れします。
一方、中国やロシアといった大国、そしてグローバルサウスと呼ばれる発展途上国は、
それぞれ異なる価値観と現実的なパワーバランスを模索しています。
このような中で、日本はどのような立ち位置を取るべきか。
そして、私たちは日本人としてどのように生きるべきか
――この問いを、2025年の哲学カフェの年間テーマとします。
この問いに答えるためには、日本の文化的背景や哲学史に根ざした
私たちの特性を深く見つめ直す必要があります。
同時に、西洋哲学史や他文化との比較を通じて、
日本的な特性を浮かび上がらせ、それを行動の根拠とする試みを行います。
「技術のナショナリティとは何か?:日本の技術とアイデンティティを考える」
テーマ:技術のナショナリティ
私たちが日々使う工業製品や技術には、その国の文化や歴史を反映した「ナショナリティ」が宿っていることがあります。
日本の近代化は、明治期に西洋技術を積極的に導入しつつ、伝統的な職人技や独自の価値観と融合させることで、
特有の「日本らしさ」を生み出しました。
例えば、鉄道や造船業の発展は、単なる技術革新にとどまらず、国民の誇りや国家のアイデンティティを強化する役割を果たしました。
しかし、現代のグローバル化やAI技術の進展により、技術の「国籍」は曖昧になりつつあります。
トヨタのハイブリッド車やソニーのエレクトロニクスには、今なお「日本らしさ」が感じられるのか?
環境問題や国際競争の中で、技術とナショナリティの関係はどう変化しているのか?
本哲学カフェでは、こうした問いを参加者全員で掘り下げ、技術が私たちのアイデンティティや社会に与える影響について考えます。
議論のヒントとなる問い
- 明治期の技術導入は、日本の「ナショナリティ」をどのように形成したのか?
- 伝統と近代の融合は、「日本らしさ」をどのように定義したのか?
- グローバル化の中で、「日本製」の技術にナショナリティは存在するのか?
- AIや環境技術の進展は、ナショナリティの概念をどのように変えるのか?
- 技術に「国籍」は必要か、それとも国境を越えるべきか?
参加のメリット
- 多様な視点との出会い: 異なる背景を持つ参加者との対話を通じて、視野が広がります。
- 深い思索の機会: 技術とナショナリティというユニークなテーマを、日常の視点からじっくり考えることができます。
- リラックスした雰囲気: 堅苦しい議論ではなく、気軽で温かい対話の場を提供します。
- 新たな気づき: 自分の考えを言葉にすることで、思いがけない発見が生まれます。
事前準備(任意)
本哲学カフェでは、以下の書籍を参考に議論を進めます。事前にお読みいただくと、
より深く対話をお楽しみいただけますが、刊行から年数がたっている書籍なので、読書は必須ではありません。
当日配布のハンドアウトで概要をご確認いただけます。
『日本近代技術の形成: 「伝統」と「近代」のダイナミクス』(中岡哲郎、朝日新聞社)
『講座・日本技術の社会史』(永原慶二ほか編、日本評論社)
最後に
技術は、私たちの生活を支えるだけでなく、時にその国の文化やアイデンティティを映し出す鏡でもあります。
明治期の鉄道から現代のAI技術まで、日本の技術の軌跡をたどりながら、「ナショナリティ」の意味を共に考えてみませんか?
皆様の参加が、この哲学カフェを特別な場にします。心よりお待ちしております。
場 所:FACTORY ART MUSEUM TOYAMA (〒939-0131 富山県高岡市福岡町荒屋敷522)
開催日:5/18(日) 時間:13:00~16:00
参加費
<会場参加> | ビジター¥1,500 哲学カフェ会員 ¥1,000 ※当日、現金でお支払い下さい。 |
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<オンライン参加> | ビジター ¥800 哲学カフェ会員 ¥500 |
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※哲学カフェ会員は随時受付しています。→詳細・お申込みはこちら
申し込み方法
- 会場参加申し込みフォーム(推奨)→詳細・お申し込みはこちら
- メール:info@fujita-k.co.jp(アットマークは半角に修正して下さい)
件名に「 2024/5/18 哲学カフェ Vol.81 申し込み」
1)住所
2)氏名
3)メールアドレス
4)携帯番号
5)哲学カフェin富山 会員、非会員の明記
以上を記入してお申し込みください。
* 申し込みのメールには、必ず返信のメールを出しています。もしメールが届かない場合はゴミ箱に入っていないか?確認をお願いします。お手数ですが、よろしくお願いします。 - FAX:0766-64-5220 上記記入の上、FAXしてください。
講師
野末雅寛(のずえまさひろ)
株式会社アガトンラボ代表取締役。2014年から哲学カフェ in 富山で講師を担当。
1974年富山県朝日町出身。
金沢大学教育学部と京都大学大学院文学研究科修士課程にて哲学を専攻、ハイデガーなどドイツ哲学を学ぶ。
高等学校教諭一種免許(公民)を取得