日付/時間
Date(s) - 2026年1月18日
1:00 PM - 4:00 PM
カテゴリー
【1月 哲学カフェ(2026年 新春キックオフ)開催のご案内】
テーマ:『頭 手 心』 ― 偏った能力主義(メリトクラシー)を超えて
2026年 年間テーマ:ものづくりの哲学 2026
― 「ホモ・サピエンス(考える人)」から「ホモ・ファーベル(工作する人)」へ ―
2025年、私たちは「日本人としていかに生きるべきか?」という問いに対し、
「規範(ルール)に従うだけでなく、
目の前の世界を自らの手で『メンテナンス(ケア)』する主体として生きる」
という結論に辿り着きました。
この結論を出発点とし、2026年は新たな年間テーマ
「ものづくりの哲学 2026 ― 『ホモ・サピエンス(考える人)』から
『ホモ・ファーベル(工作する人)』へ ―」を掲げます。
【2026年 コンセプト】
昨年、私たちは「言葉(ロゴス)」や「規範」だけで生きることの限界を知り、
「手(身体)」を動かすことの重要性に辿り着きました。
2026年は、人間を「道具を使い、世界を作り変え、
修復する存在(ホモ・ファーベル)」として捉え直し、
AI時代の「労働」「技術」「芸術」の意味を問い直します。
その記念すべき第1回(1月)は、デビッド・グッドハートの著書
『頭 手 心(Head, Hand, Heart)』を羅針盤に、
現代社会の歪みと、私たちが進むべき未来について語り合います。
なぜ、現場の「手」は軽視されるのか?
現代社会では、人工知能が頭脳労働を代替するとされる一方で、
いまだに「頭(Head)」の能力――認知能力、
学歴、論理的思考――ばかりが過剰に評価されています。
「頭のいい人(ホモ・サピエンス)」が決めた仕様書やルールが絶対視され、
現場で汗をかき、技術を駆使する「手(Hand)」や、
他者をケアし社会を維持する「心(Heart)」の価値は、
不当に低く見積もられてはいないでしょうか。
これは昨年、私たちが議論した「SDGsのきれいな目標(頭)と、
現場の泥臭い実践(手)の乖離」という問題そのものです。
「ホモ・ファーベル(工作する人)」の復権へ
しかし、AIが「頭」の仕事を代替し始めた今、真に人間的な価値はどこに残るのでしょうか?
それは、複雑な現実に触れ、壊れたものを直し、
新しい価値を生み出す「手(エンジニアリング・身体知)」と、
人や社会の痛みに寄り添い、維持し続ける「心(ケア・メンテナンス)」の中にこそあるはずです。
今回の哲学カフェでは、以下のような問いを投げかけます。
- あなたの仕事や生活は、「頭・手・心」のどのバランスで成り立っていますか?
- 「頭」の独裁から脱却し、私たちの中にある「手」と「心」の知性を取り戻すには?
- 2026年、私たちは何を「つくり」、何を「守る」人になるべきか?
「ものづくりの哲学」とは、単にモノを作ることではありません。
それは、分断された「頭・手・心」を自分の中で再統合し、
地に足をつけて生きるための実践論です。
新しい年の始まりに、既存の「賢さ」のモノサシを疑い、
これからの時代の「人間の価値」について共に考えませんか?
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
場 所:FACTORY ART MUSEUM TOYAMA
〒939-0131 富山県高岡市福岡町荒屋敷525-9
開催日:1/18(日) 時間:13:00~16:00
参加費
| <会場参加> | ビジター¥1,500 哲学カフェ会員 ¥1,000 ※当日、現金でお支払い下さい。 |
|
| <オンライン参加>
|
ビジター ¥800 哲学カフェ会員 ¥500 |
※哲学カフェ会員は随時受付しています。→詳細・お申込みはこちら
申し込み方法
- 会場参加申し込みフォーム(推奨)→詳細・お申し込みはこちら
- メール:info@fujita-k.co.jp(アットマークは半角に修正して下さい)
件名に「 2026/1/18 哲学カフェ Vol.89 申し込み」
1)住所
2)氏名
3)メールアドレス
4)携帯番号
5)哲学カフェin富山 会員、非会員の明記
以上を記入してお申し込みください。
* 申し込みのメールには、必ず返信のメールを出しています。もしメールが届かない場合はゴミ箱に入っていないか?確認をお願いします。お手数ですが、よろしくお願いします。 - FAX:0766-64-5220 上記記入の上、FAXしてください。
講師
野末雅寛(のずえまさひろ)
株式会社アガトンラボ代表取締役。2014年から哲学カフェ in 富山で講師を担当。
1974年富山県朝日町出身。
金沢大学教育学部と京都大学大学院文学研究科修士課程にて哲学を専攻、ハイデガーなどドイツ哲学を学ぶ。
高等学校教諭一種免許(公民)を取得