日付/時間
Date(s) - 2026年2月15日
1:00 PM - 4:00 PM
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「手」は「脳」よりも賢いのか?
― セネット『クラフツマン』と西田幾多郎で解き明かす、AI時代の「作る」哲学 ―
1月の哲学カフェでは、
「頭脳(Head)」ばかりが評価される現代社会の歪みについて、
熱い議論が交わされました。
「では、手を動かすことには、頭を使うこと以上のどんな価値があるのか?」
2月は、この問いに「論理」で答えます。
今月のガイド役は、現代アメリカの社会学者リチャード・セネットと、
日本を代表する哲学者・西田幾多郎。
時代も場所も異なる二人の知性が、奇しくも同じ頂で握手を交わしています。
それは、「作ることは、考えることである(Making is Thinking)」という真理です。
■ なぜ今、「手」の復権なのか?
「設計図を書くのが頭(上流)で、作業するのは手(下流)」
私たちは無意識に、そんな「心身二元論」の呪いにかかっていないでしょうか?
しかし、セネットは著書『クラフツマン』で断言します。
「すべての技能は、たとえ最も抽象的なものであっても、
身体的実践として始まる」と。
職人が素材の「抵抗」と格闘するとき、そこには抽象的思考に勝るとも劣らない、
高度な「物質的意識」が働いています。
■ 西田幾多郎が証明する「作る知性」
このセネットの実践知を、哲学的に裏付けるのが西田幾多郎の「行為的直観」です。
「見ることは、作ることである」
私たちは世界をただ眺めているのではありません。
手で働きかけ、その跳ね返り(抵抗)を感じることで、
初めて世界を認識できるのです。
- セネットの「抵抗」:思い通りにならない素材が、思考を深くする。
- 西田の「逆限定」:世界からの作用が、私という人間を形成する。
両者が指し示すのは、「面倒な試行錯誤(手)の中にこそ、
人間の知性がある」という事実です。
■ AI時代に「抵抗」を取り戻す
AIは、私たちの生活から「抵抗」や「面倒くささ」を極限まで消し去ってくれます。
しかし、もし全てがスムーズになったら、
私たちは「賢くなる機会」を失うのではないでしょうか?
Linuxのプログラマーから、井波の彫刻家まで。
「良い仕事」をしようとする人々の手の中で起きている
「沈黙した論理」に耳を澄ませてみませんか?
ものづくりの地・富山だからこそ語れる、
AIへの最強のカウンター・カルチャー。
皆様のご参加をお待ちしています。
【こんな方におすすめ】
- 「頭でっかち」な仕事や生活に違和感がある方
- 職人、エンジニア、医療者、ケア職など、「現場」を持つ方
- AIが普及する中で、人間の役割はどうなるのか考えたい方
- 西田哲学を「身体」から理解してみたい方
場 所:FACTORY ART MUSEUM TOYAMA
〒939-0131 富山県高岡市福岡町荒屋敷525-9
開催日:2/15(日) 時間:13:00~16:00
参加費
| <会場参加> | ビジター¥1,500 哲学カフェ会員 ¥1,000 ※当日、現金でお支払い下さい。 |
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| <オンライン参加>
|
ビジター ¥800 哲学カフェ会員 ¥500 |
※哲学カフェ会員は随時受付しています。→詳細・お申込みはこちら
申し込み方法
- 会場参加申し込みフォーム(推奨)→詳細・お申し込みはこちら
- メール:info@fujita-k.co.jp(アットマークは半角に修正して下さい)
件名に「 2026/2/15 哲学カフェ Vol.90 申し込み」
1)住所
2)氏名
3)メールアドレス
4)携帯番号
5)哲学カフェin富山 会員、非会員の明記
以上を記入してお申し込みください。
* 申し込みのメールには、必ず返信のメールを出しています。もしメールが届かない場合はゴミ箱に入っていないか?確認をお願いします。お手数ですが、よろしくお願いします。 - FAX:0766-64-5220 上記記入の上、FAXしてください。
講師
野末雅寛(のずえまさひろ)
株式会社アガトンラボ代表取締役。2014年から哲学カフェ in 富山で講師を担当。
1974年富山県朝日町出身。
金沢大学教育学部と京都大学大学院文学研究科修士課程にて哲学を専攻、ハイデガーなどドイツ哲学を学ぶ。
高等学校教諭一種免許(公民)を取得